2017年8月17日木曜日

ニップルの種類とサイズ その2

・似て異なるニップル
使用する機会が多いニップル、実はメーカー毎に僅かに違いがあるのをご存じでしょうか?ネジ切りの位置、ねじ山の長さなども実は僅かに異なっています。組立て作業中に混ぜて使ってしまうと、作業性が悪かったり、テンションのばらつきが生じたりする原因になります。「1本のホイールには1種類のニップル」 作業をスムーズに進める小さなコツです。
ではニップルを混ぜてしまった場合はどうしたらいいでしょうか?特にブラスニップルは色も形も見分けがつきにくいです。ベストなのは混ざった可能性があるニップルは処分して、新たに揃ったニップルを用意する方法だと思われます。
しかし、いつもそれが出来るとは限らないですね。混ざったニップルをなんとか分類しないといけない時も、きっとあると思います。そんな時に思い出して頂きたい、PAXCYCLEで取り扱っているメーカーのニップルの違い色々です。殆どのものは1個からでも購入できますので、色々な種類を入手してみて、形やネジ位置など色々追求してみると、同じようなニップルでも違いが掴めて来るかと思います。
・ホシのニップル
もしかすると、混ぜて組んだけどすぐ気が付いた、というケースが多々あるかもしれません。明確な違いは、2面幅がJIS規格の3.4mmであること。欧州サイズに多い3.2mm用のニップルレンチが嵌りません。 他の違いは、平らで薄いヘッド部の形状がポイントでしょうか。#14、#15の見分け方は#15の頭、上面に小さな突起があることで容易に見分けられます。(アルミニップルも共通)

ホシのブラスニップル。ヘッド部分は平ら。



#15 ホシ ブラス 頭の部分に突起が見える
・DT SWISSのニップル
頭の上の部分が柔らかな丸みを帯びているのが特徴。2面幅の部分はキッチリと切れています。#2.0と#1.8の見分け方は、#1.8の方の頭の部分にリング状の刻みがあります(ブラスニップルのみ)古いものでは、この区別が無いものも存在しています。
残念ながらアルミニップルの#1.8と#2.0の見分け方は、スポーク穴の直径が僅かに違うぐらいで、混入すると見た目だけでは困難になります。一つ一つスポークを差し込んでネジ込めるかどうか確認したほうが良いでしょう。

DT SWISSの#1.8ブラスニップル。上面にリング状の刻みが入っている



DT SWISSのアルミニップル。ちなみに文頭の写真はSAPIMのアルミニップル。形状の違いにご注目。

・SAPIMのニップル
Polyaxという、ヘッド部の下が丸みを帯びた形状が特徴。 下の角が面取りされた形状、上面は真っ直ぐ、他は曲線を帯びている印象です。14Gと15Gの見分け方は、店在庫のみ観察したところ、特にありませんでした。(現行モデルは違う可能性もあります) ちなみに、SILS(緩み止め加工)は頭の下あたりに小さな突起があります。こちらも、ノーマルのニップルと混ぜて組んでしまうと、テンションのばらつきの原因になります。



Poliyaxの形状は、ボールジョイントのように機能しスポークとニップルのラインを真っ直ぐ保つ役目を果たす。



SILS(セキュアロック)ニップルは頭の下部分の小さな突起が目印。

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